完全な無か、あと少しだけの有かを決める

「僕、ほとほと婚活に疲れました。これ以上やってもダメじゃないかと

　思って・・・・。退会しようかどうか迷っているんです・・・」

これって、どこの結婚相談所でも必ずある相談です。

うまくいかないことが続いたりすると、誰もが強く不安を感じるもの。

なかには「もしかしたら、一生独身かも･･･」と、さらに落ち込んで

いく人もいます。

たいてい彼らの婚活歴は長いです。

だから、かなり前から同じことを何度も何度も考えているはず。

当然その間に、何回かカウンセラーに相談しています。

その度に、「今すぐに決めなくてもいいじゃない。もう少しがんばろう」

と言われてきた人が多いのではないでしょうか。

現に、私もそうしてきました。

このアドバイス、一見正しいように思えます。

しかし、それでは悩み続けている人にとっては、いつまでたっても

苦しみから逃れることができないということを、私は心理学の

先生から聞いたことがあります。

先生によると、ときには「今すぐ決めろ」と追い込むことも

必要なのだそうです。

ただ、単に追い込めばいいというわけではありません。

そんなときには、こんなふうに問うといいとのこと。

「辛いんだね・・・　それじゃ、今すぐ決めてみて。

退会する？　それとももう少しだけやってみる？」と。

そうすると、「あきらめる」という人は少ないのだそうです。

なぜなら、人間には原始から受け継いできた本能があり、

このようなオール・オア・ナッシングのような二拓は、

その本能的な部分を刺激するからです。

原始からの究極の二拓は「生きるか死ぬか」。

その場合、ほとんどの生物は「生きる」ことを選ぼうとします。

完全な無か、あと少しだけの有か。

自分への最後通告ともいえる二拓。

それを自分自身に問うことによって、ずっと悩んできた

苦しく辛い気持ちを変化させることができるかもしれないのです。

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