「今が楽しくて、婚活する意味がわからない･･･」

「仕事があるから生活に困ることもないし、毎年海外旅行にも

　行っている。今、何一つ不自由なことはない。

　このまま婚活する意味があるのかな」と、私の相談所の

ある女性会員さん（３０代半ば）が私に言いました。

彼女が婚活を始めた時期は、学生時代の友達が次から次へと

結婚していき、気が付いたら彼女一人ポツランと残されたとのこと。

彼女が感じたことは「みんな、結婚していくんだ」ということ。

そして、焦って結婚相談所に飛び込んだというのが本当のところ。

ところが、時間とともに精神状態が落ち着いてくると彼女は

「人の結婚を羨むことないし、人は人だよね。何であんなに

焦ったのかわかんな～い」なんて。

こうなると、彼女の婚活は名ばかりのもの。

たまにお眼鏡にかなう人とお見合いしては、断ったり断られたり。

そのうちに、「○○さんのこういうところが嫌。ああいうところが嫌」

と、お見合い相手の悪口を言いだしたのです。

投げかけたものが、そのまま返ってくるのがコミュニケーションの原則。

彼女もお相手から「まるで商談の相手のようだ」なんて

言われたこともありました。

まったく婚活というのは大変ですから、「周りが皆、結婚したから」

「なんとなくさびしいから」というだけじゃエネルギーがわいて

こないものです。

ですから、彼女が「今現在、何一つ不自由しなくて、婚活する意味が

わからない」と言うのも正直な気持ちかもしれません。

ただ、楽しみは結婚しなくてもあるとは確かだと思いますが、

多くの人が「人は年をとる存在である」ということを忘れて

いるように思います。

今の楽しさと、年をとったときの楽しさは多分質が違うの

でしょうけれど、間違いなく今と同じようには経験できなく

なっていくものです。

そして、時間の経過とともに、誰でも年をとって残っていくのは

おそらく「心」の部分。

そんな「心」の部分を大切な人と一緒に分かち合っていけ

るのが、結婚の醍醐味の一つであると私は思うのですが。

私は彼女にもう一度「自分がこうして、婚活しているのは

なぜだろう？」と、深く深く問いかけてもらいました。

それでも、彼女の答えは「わからない・・・」。

多分、彼女はまだ結婚を考える時期ではないのでしょう。

これは、人それぞれ。

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