「目の前にあるものをいつくしむ」彼女の感性に惚れた

ずい分前にご成婚した男性会員さんは、彼女と初めて会った時に

「感じの良い人だな」とは思ったものの、それ以上の感情が

湧かなかったそうです。

ただ、断るまでもなく、「もう一回くらい会おうか」くらいの気楽な

気持ちでお付き合いが始まりました。

彼女も彼と同じような気持ちだったようです。


初デートで、彼は彼女をランチデートに誘いました。

これが、彼らの運命を決めるとは知らずに。


レストランに入って、まず、彼女がテーブルの上に飾ってある

小さなお花のアレンジを見て「うわっ、ステキ!」と嬉しそうに言いました。


それから、お料理が運ばれてくる度に、

「このオードブル、盛り付けがきれい!」

「このお料理の食感がいいわね!」

「ソースに濃くがあって最高!」

「お皿の色がお料理とマッチしている!」

「ウーン、このソース、素材の味を一層引き立てている!」

などと、出てくるお料理にいちいち感想を言うんだそう。


これが、彼の心に響いたと言うのです。

というのは、自分だったら美味しいと感じても、ただもぐもぐ

と食べるだけだと。

せいぜい、「うん、うまい!」くらい言うのが関の山。

それが、彼女は感動のオンパレード。

最後は「美味しいもの食べるって幸せだね♪」って。

彼も彼女につられて、いつのまにか幸せな気分になりました。


特に彼を唸らせたのは、「目の前にあるものをいつくしむ」

彼女の心です。

それらに対して、言葉で表現する彼女の感性に、

彼は「こんなにも食事って味わい深いんだ」と開眼したような

気持ちになったそうです。決してオーバーでなく心から。

いままでの彼だったら、お皿やお花やお料理の味わいの細やかさに

気がつかずにいたとのこと。


これは、彼だけではなく、多くに男性にとって、目の前にあるもの

を楽しむ感性は、なかなかない感覚なのだと思います。

だからこそ、彼は自分にないものを持っている彼女に新鮮さを

感じたのです。

それから、何回もデートを重ねた二人、彼に恋心が芽生えたのは

初めてのお食事デートでしょう。きっとそう。


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