今時、二世帯住宅は人気がありません。

先日無料面談にいらした親御さんが、明るい声でこう言いました。

「来年の桜の咲く季節に、立派な二世帯住宅が完成します」と。

親御さんは、いつまでも結婚しない息子さん（40代初め）の結婚を心配されて

無料面談にいらしたのです。

息子さんは一部上場の会社にお勤めで、条件がいいのですが

仕事が忙しく帰宅は大体夜10時過ぎで、休日はゴルフの接待なども

あるそう。

収入は4ケタだそうですが、やはり仕事の忙しい男性は、結婚しても

そうそう家庭サービスというわけにはいきませんね。

話しが横道にそれましたが、年収を4ケタ稼ぐということは

当然家庭より仕事に重きを置く人が多いのは現実でしょう。

このように猛烈に忙しい息子さんですから、仲人の力で何とか

お相手を探して欲しいというのが親御さんの希望です。

私としては、条件のいい方ですから、30代の女性をご紹介する

ことが出来ると思うのですが、一つ大きな問題があります。

それは、何かというと「二世帯住宅」です。

今時、どんなに立派な家でも二世帯住宅はまったくと言っていいほど、

人気がありません。

こういう事情を知らないで、親御さんは息子さんのためによかれと

思ったのでしょうね。

私は率直に現代女性の結婚に対する条件をお話ししました。

そして、「二世帯住宅」は一番敬遠されるんだと。

この話を聞いた親御さんの反応が何だか気の毒でした。

知らないがためにやってしまったことと、息子が結婚したら

毎日孫の顔を見れるのが楽しみと言うじゃないですか。

私が「それじゃあ、最初は別居で何年かしたら

一緒に住む可能性もありますよ」と言いました。

そうしたら「そうですね。まず息子のためにお嫁さん探しが先決ですね」

と、明るい顔を見せて下さった親御さん。

しかし、がっかりされた表情は隠せません。

二世帯住宅に息子夫婦と住み、孫と遊ぶというイメージを

持っていた親御さんは、今の世の中の結婚の現実を知って

驚いたり、落胆したりしたわけです。

私は親御さんの夢をこわすようなことを言って、何だか

悪いことをしたような気持ちになりましたが、こればかりは現実

だから仕方がありません。

それよりも、こんなに親御さんを心配させている息子さん、

来年早々、婚活してほしいですね。

私がビシバシ背中を押しますから（笑）。