遅刻の常習犯の男性がいました。

もうずい分前の話ですが、他の結婚相談所の男性会員さん、

30代後半の一流企業に勤める堅実タイプの方でした。

彼は、条件がいいですから、お見合いが次から次へと

あったようです。

私の結婚相談所の女性会員とも数人お会いして

いただきました。

10年前のことですが、私は今でもハッキリ彼の顔を思い出すことが

できます。

「イイ男だったから」って？

いいえ、違います。

彼は、遅刻の常習犯だったから（笑）。

それも、5分や10分の遅刻ではありません。

２0分は当たり前。

こんな人は後にも先にもいませんよ。

お見合い時間になると、待ち合わせのホテルのフロントに

電話がかかってくるのです。

理由は、「電車が遅れました」　が多かったかな。

ですから、先に喫茶室で待っていると、

彼が息をハアハアさせながら駆け込んでくるのです。

ところが、私たちと顔を合わせた途端、

何事もなかったように、にこやかに挨拶されるのです。

この変身ぶりが見事なこと。

結局、いつも彼からのお断りのお返事で、

私の結婚相談所の女性とはまったくご縁がありませんでした。

今、私が考えるに、彼はものすごい結婚に対するブレーキが

あったんだろう　と思ってしまうのです。

表面上は、いつもにこやかだけれど、

心の中は、仕事のことやら将来のことやら、抱えるものが

一杯ありすぎたんでしょうか。

とにかく、困った男性でしたが、「あれから彼なりの

幸せを見つけて暮らしていてほしいな～」

と思ったりしてしまいます。

なぜか、遠い昔の日のことを思い出しました。

これも、秋だからでしょうか・・・。