今、私が楽しみにしているドラマ「天皇の料理番」。
このドラマは片田舎の青年が料理人になりたいという夢を叶え、ついには「天皇の料理番」と
呼ばれるほどの料理人にまで上り詰めていくという、主人公の成長物語です。
料理に出会うまでの彼は何をやっても熱しやすく冷めやすい性格。
おっちょこちょいで猪突猛進型。
そんな彼を心配した父親は、彼が知らぬうちに商家の長女との婿入り婚を決めて
きてしまいます。
驚く彼に父親は「結婚式は10日後だから」と言い放つのです。
時代は明治ですから、この当時は親同士が決めてくる結婚が少なくなかったのでしょう。
しかし、時代とはいえ、一生の大事である結婚が簡単に決まってしまうのです。
こういうドラマを観ると、必ず羨ましがる女性会員さんがいます。
彼女たちは決まってこう言うのです。
「昔に生まれていたら、こんなに結婚に苦労することはなかった」
「親同士が決めた結婚だから、家柄も似たり寄ったりだから、かえって安心だったかも」
「ああ、私にもいいなずけがいたらいいのに・・・」
などなど。
彼女たちはなかなか決まらない婚活に疲れもあってか、こういうことを言うのでしょうが、
私から見ても、昔だったらとっくに結婚して子供の2人や3人いてもおかしくない人が
いるにはいます。
家柄にこだわる人は、釣り合う相手探しにけっこう苦労するもの。
ご本人も親族も納得する相手と出会うことは、なかなか大変なのです。
そうじゃなくても、運命の相手を自分で見つけるということは根気がいります。
そう考えると親同士が決めた昔の結婚は合理的な面が多々あったのですね。
自分で選択できる自由な現代に生まれた彼女たち、なかなか上手くいかない婚活に不安を募らせ、
つい、昔ながらの「いいなずけ」がいたらよかったのに・・・とぼやいてしまうのです。