結婚相談所のカウンセラーという仕事柄、
いろいろな方とお目にかかります。
中には、ご本人もご家族もさらに一族も凄い経歴の持ち主ばかり
という方もいらっしゃいます。
いわゆる、スペシャルな家系と呼ばれる方がたです。
知り合いのYさんも、かなりスペシャルな方です。
大学は、幼稚園から一貫している一流市立大学卒。
ご本人もそんな経歴に誇りを持っているのかと
いうと、
「父は〇○大学卒だし、兄は○○大学医学部、姉は博士課程、
親戚は~~ 従妹は ~~」
まあ~、出てくるわ、出てくるわ、
こうも優秀な一族を目の当たりにすると、
私なんぞ、驚きとともに、こんなに何もかも揃った人もいるんだあ~
と思わずため息が出てしまいます(笑)。
しかし、ご本人、ボツリと言いました。
「だから、ボクなんて・・・ボクなんか・・ 大したことないんです」
「えっ! たっ大したことないって、そんなことないでしょ」と私。
「世間の人はあなたの会社は一流だって言っているのよ」
「上には上がいます」と彼。
「頭より、センスのある人の方が伸びるんです」
そして、またポツリ・・・。
「ボクなんか・・・大したことないんです…」
人も羨むスペシャルなものをお持ちの方が
「ボクなんか・・・ 大したことないんです」
を連発するのです。
私が感じたことは、
ご本人の周りの人々がそれ以上だったら、
決して、一族の中では目立つ存在でもないのですね。
私など、たまに学校の試験でいい点数をとると、
お母さんが手放しで喜んでくれました。
しかし、スペシャルな家庭の方というのは、
この位は当たり前 という雰囲気なのでしょうかね。
優秀なSさんのお見合い相手はやはり
お医者様の娘さんとか、彼の経歴に見合った女性ばかり。
ある時、Sさんがパーティに参加しました。
この時に出会ったのが、笑顔がとびっきり可愛い
Mさんです。
彼女は、短大を卒業後、販売関係の仕事をしていました。
お見合いの時には、いつも緊張するSさんが、
彼女とは、フツーに話しているのが印象的でした。
あはははははは なんて、Sさんが笑っているのを
私は初めて見ました。
どうやら、二人は、意気投合したみたいです。
それから、二人は毎週のようにデートをするようになりました。
Mさんの家は、古くからある和菓子屋さんです。
彼は、いつのまにやら、彼女の家へも
遊びに行っている様子。
いつもどこか自信なさげで、影があったSさんでしたが、
彼女と付き合うようになってから明るくなりました。
彼は、何でも彼女には話せると言いました。
彼女と話していると、知らずに気持ちがホイホイ
出てきてしまうんだそうです。
たとえば、
・自分のコンプレックス
・どんなに頑張っても周りには追いつけない
焦りを通り越したあきらめ
そんな自分の内面を彼女にはドンドン出せてしまう。
彼女がいつも、
「あなたは立派」
「あなたは素晴らしい」
「あなたは精一杯やっている」
と口癖のように言ってくれるんだそうです。
そうすると、いつも人と比べて生きてきた自分が
馬鹿らしくなってきたと言います。
そして当然のごとく、二人の間で結婚話が急速に進みました。
ところが、Sさんのご家族は猛反対。
そこから、彼のとった行動が凄い。
トットと荷物をまとめて、彼女の家に住み着いてしまったのですから。
押しかけ女房ではなくて、押しかけ夫ですかねぇ(笑)。
彼は、自分が自分らしくいられる居場所を見つけたのです。
あれから、もう10年以上経ちます。
毎年年賀状をいただきますが、
家族は2人増えて、4人になりました。
4人の笑顔が今の幸せを物語っています。
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