自分はこうだと決めつけない

観察する

ずっと前にご成婚された男性会員さんが、ご入会の時に言った言葉。

「僕、女性を目の前にすると、口数が減っちゃうんですよねー」と。

目の前の快活そうな彼を目の前にして、「そんなことないでしょ!」と言った私。

そうしたら、「僕、オバサンは大丈夫なんですよ」ですって。 まったく、何て憎らしいこと(笑)。

しかし、彼がそんなふうに自己分析する割には趣味の話など楽しそうに、聞き手が興味をそそる

ような話し方をします。 それなのに、相手が違うと途端に口が重くなると言い張るのです。

だから、いままで婚活をしようなんて気が全く起きなかったとのこと。

けれど、年齢が40歳になり、いよいよ生涯独身を覚悟する前に一度は婚活をやってみたらと

親御さんに説得され私の相談所の扉を叩いたというわけです。

そんな彼が、いよいよ婚活スタート!

そうしたら、私が思った通り、楽しそうにお見合い相手とお話しているじゃありませんか。

多分彼は過去に何回か、たまたま相性のよろしくない女性と接して、話がまったく

弾まなかったという苦い経験を引きずった結果、自分自身に「口下手な男」とラベルを貼っていたのです。

本当に自分に制限をつけてしまうのは、自分を鎖で縛りつけてしまうのと同じこと。

そして、ついに彼の本来の実力が婚活の場で証明されたのです。

実際、女性は苦手と言いながら、これほど親しみやすい人はそうそういません。

それほどの人が「自分はこういう人間」と自分に自分で制限をつけると、行動がそうなって

しまうのですね。 これは、その人にとってもったいなんてものじゃなく、ものすごい

人生の損失です。

その後、彼はすぐに素敵な女性と出逢ってご成婚したんですよ。