過去に、ある女性が完璧とも言える男性とおつき合いしていました。
ベテランの仲人さんが太鼓判を押すほどの男性です。
しかし、結局、ご成婚には至らなかったのでした。
お断りしたのは彼女です。
そこで、仲人さんが彼女を質問攻めにしたのは言うまでもありません。
「何でこんなにいい人を断るの?」
「これだけの条件の揃った人なんて、そうそういない」
「この縁談を断ったら、これ以上の人はいないのよ」
という具合に。
私は先輩仲人さんの気持ちがよくわかりますが、男女の仲は良いとか悪いとかを
超越した人間関係なのです。
ですから、どれほど素晴らしい人格者であっても、彼女の感情が動かなければ
どうしようもないのだと思います。
昭和の時代の結婚なら、お互いの感情はもちろん重要だったにせよ、今ほど
ではなかったでしょう。
お互いに結婚という方向を向いていて、条件がそれなりによければ結婚が決まった時代でした。
しかし、現代は、どんなに条件や人柄がよくても、それだけでは結婚していかないのです。
例えおつき合いしていて多少のマイナスがあっても、良い部分のプラスのほうが大きければ
二人の仲は継続していくもの。
要するに、男と女なのですから、感情がちょっとでも動かないと発展していかないのです。
それを、完璧な人だからといって、それだけでは結婚まで至らないのが昔と違うところ。
結局、彼女が選んだのはパーティで知り合った、バツイチの平均年収より下の男性でした。
仲人さんが、何も苦労することはないのに・・・と言っていたのを思い出しますが、
男女が一緒になるときは、条件が良い悪いを超えてしまうのです。
現に彼女のお顔が幸せそうでした。