もう10年以上も前の話になりますが、私の相談所の女性会員さんが
お見合いしました。
そうしたら、やってきたのはお見合い写真とは別人。
というのは、どう見ても写真よりひと回りもふた回りも体重がある人が
やってきたのです。
つまり、写真撮影時より体重がかなり増えてしまったということ。
彼女は内心「やられた~」と。
けれど、大人ですから、そんなことはおくびにも出しません。
それで、お見合いが始まったわけですが、話してみると二人とも共通点が結構あるある。
一番は二人とも「お酒が大好き」なこと。
そんなことで、彼女の方は消極的ですが、とにかくおつき合いが始まったのです。
初デートは、彼が雰囲気のいいレストランを選んでくれて、テーブルで向き合ってお食事。
そこで彼女が改めて感じたことは、彼のお顔の大きさです。 私の倍はあるわ~と。
そりゃあ、写真撮影時より10キログラムも体重が増えていれば、当然お顔も大きくなるでしょうに。
それでも、彼の人柄がいいので、なかなかお断りできない。
そうこうしているうちに、彼の方は積極的にデートに誘ってくれます。
彼はお酒大好きですから、酒の肴が美味しいお店をあちこち知っているそう。
そして、お店では決まってカウンター席に。
結局このカップルはご成婚するのですが、勝因は「カウンター席」だったと私は今でも思っています。
なぜなら、カウンターだったら、まずお顔を真正面から見ることはないからです。
ということは、体重増に伴うお顔の大きさ、体型を彼女の視界から隠すことができたのです。
これが、お互いの顔や表情が見えないカウンター席の「真横ポジション」のいいところ。
このポジションでぽつぽつしゃべりはじめると、まるでひとり語りのようになります。
本当にリラックスして話せるポジションなのです。
こういう風にデートを重ねた二人は、自然に仲良くなっていったのですね。
それと同時に、あれほど彼の体型のことをなんやかんや言っていた彼女は
何も言わなくなったのですから驚き。
「あの大きなお顔にも慣れた」なんて言っていましたっけ(笑)。
本当に、二人がお酒好きで、居酒屋のカウンター席でなかったら、こんなに親しく
なれなかったのではないでしょうか。
彼らの他にも居酒屋カップルは、ご成婚率が高いです。
もちろん、お酒というのはお互いの心を解放する力がありますが、
真横ポジションの力、結構ありますよね!