横浜ベイシェラトンホテルでお見合いの場合、1階の花屋の前がお決まりの待ち合わせの場所。
それから、階段を上がって2階のティールームまで初対面同士が歩いていくのです。
時間にして約1分弱。
私はつい、お見合いカップルを観察してしまうのです。これは職業柄無意識といっても
いいくらい、私の目は彼らを追っています。
そうすると、男性が足早にさっさとティールームに行ってしまう人、
無言でティールームに行く人、階段を上がる途中で楽しそうにお喋りしている人、
いろいろなカップルを見ることができるのです。
こうして見ていると、彼らのコミュニケーション力がある程度わかってしまいます。
というのは、この短い30秒くらいの時間で、人は無意識のうちに、この人は近づき
やすい人かを瞬時に判断しているのです。
ですから、階段を上がる途中で楽しそうにお喋りをしている人は、この段階で
その後のお見合いがうまくいく可能性がとても高いと言えます。
逆に、無言であったり、自分だけさっさと歩いていくのは、既に何となく重苦しい
感じを相手に与えているのです。
「たった30秒足らずで一体、何を話せばいいのですか?」とあきれた顔をして聞くあなた。
あなただって、会社の取引関係の人と会ったとき、いきなり商談には入りませんよね。
まず、お天気の話をしたり、堅くならない程度の景気の話などするでしょう。
これって、要するに「雑談」ですよね。
それをすることにより、相手との「気まづさ」を解消し、場の空気を作り
互いの距離を縮めることが狙いです。
優秀な営業マンは、商品の説明はもちろんですが、雑談に力を
入れていると聞いたことがあります。
だったら、お見合いも同じこと。
お互いに出会った時から、お見合いは始まっているのです。
ご挨拶の後、ティールームにいく間、お天気の話でも何でもいいですから、
何気ない会話をしてください。
実は、お見合いがうまくいく確率が高い人というのは、この何気ない会話を心地よく進められる人、
場の空気を一瞬で和ませることができる人なのです。