私が仲人になった時ですから、かれこれ十数年前になりますか。
その当時お見合いしたカップル。
男性は、小学校から高校までずっと公立でした。
それで、合格した大学は一流。
一方、女性は幼稚園からずっと私立。彼女も一流大学に合格しました。
お互いに同じ大学ですから、何かと話が合うかと私は思ったのです。
そうしたら、二人の話によると、お見合いは散々だったそう。
というのは、まず、彼が彼女がずっと私立に行っていたことを
「何で私立なの!?」と訳のわからない質問をしてきたそうです。
それから、彼の持論が延々と続いたとのこと。
まず、家庭環境が同じような私立より、いろいろな環境の人が集まる公立の
方が育っていく過程で、多様性を取り入れることができるのだとか。
それに対して、私立は温室育ちが多いと言うんだそうです。
これには、腹が立った彼女。
そこで、言い返して、結局、お見合いは議論みたいになってしまったのでした。
ここで、私が二人に話したことは、「人はそれぞれ違って当たり前」ということ。
この当たり前のことがわからないから、お見合いの席で私立がどうの公立がどうの
と始まるわけです。
もちろん、その人なりの持論を持っていていいのですが、そこに否定や批判が
あると、聞かされた人は気分を害するに決まっているじゃないですか。
ま、ここでは、実際にあったことを取り上げましたが、他にもお見合いの席で
人の好きな本や映画や趣味などを平気で否定する人がいます。 もちろん、たまにですが・・・。
これは、気をつけたいことです。
「人は違って当たり前」という、シンプルなことを頭に入れておきたいものですね。