以前、女性会員さんから「まいりました・・・」との困り切った声がありました。
というのは、お付き合いが始まったばかりの男性が、毎日電話をかけてくるそうです。
疲れて帰ってきて、これから夕飯の支度をしようとする時間帯に必ずかかってくるとのこと。
お見合いの時から意気投合した相手ではないし、とにかく電話をかけられても話すことがない
と彼女は嘆くのです。
決まって、気まずい「シーーーン」という間が続くそう。
これでは、会う前にお付き合いが下降線をたどることが確定してしまうじゃないですか。
そこで、私は相手側の仲人さんに事の次第を話しました。
そうしたら、「毎日電話をかけるのが彼のコミュニケーションのやり方」と。
40歳を超えた彼に「電話するな・・・」とは言いにくいとのこと。
結局、このお付き合いは彼女から「お断り」したのです。
自分本位のコミュニケーションが彼女には通じなかったというわけ。
このように、自分流のコミュニケーションが正しいと思って、やり方を変えない人って少なくありません。
しかし、例えば、電話の好きな人、電話が苦手な人、メールが好きな人、メールが
苦手な人など、人それぞれなのです。
ですから、自分の目の前の人がどれに当たるかを観察するか、直接聞くか
しないと、自分がよかれと思ってしていることが相手のそれと大きく食い違うことになります。
ここのところがわからないとコミュニケーションが成り立ちません。
それと、お付き合いに応じて距離感を変えていくことも大事。
これも、相手を観察しなければ、自分ばかりが先走ることになります。
つまり、コミュニケーションとは「相手の立場に立って考える」「相手を見る」「相手を観る」
ことなのです。