以前、私がお見合いの席に同席したときのお話です。
お二人の趣味が読書だったので、私が「最近どういうものをお読みに
なりましたか?」と話を振ったのでした。
女性が最近読んだビジネス書がためになったと言ったところ、
男性がいきなり「えっ、ビジネス書!?」と。
「ああいう類の本は流行りもので、所詮すぐに消えていくもの」と、
まるでキレ味のよい刀でスパッと切ったのでした。
そして、「やっぱり、本と言ったら小説でしょう」と、確信にみちた言い方
をするのです。
このやり取りのとき、お見合いの席はちょっと緊迫した空気が流れました。
だって、まさか真正面から否定の言葉がくるとは思ってもいなかったのですから。
「ま、人それぞれ、好みはありますから」と、私がその場を和らげようとしても時すでに遅し。
二人の顔が硬くなっています。
まあ、何というお見合いになってしまったこと。
それから、私がいろいろ話題を振るのですが、二人は乗ってこない。
結局、このお見合い、40分くらいで終わりました。
こういうことも珍しい。
ま、原因はといえば、彼が相手の好きなことを頭から否定してきたことですが。
会った瞬間から「この人、何かイヤ」と理屈じゃなく思うこともありますから、
彼も彼女に対してそういう気持ちを抱いてしまったのかもしれません。
しかし、ご縁があって出会った二人。
もう少し、歩み寄る姿勢が欲しかったですね。
それが、大人としての態度じゃないでしょうか。
ホント、様々な人がいる婚活の世界。
いろいろありますわ。