「自発的な言葉を引き出す質問力」

結婚相談所で婚活をしていくうちに、会員さんはいろいろな

ことにぶち当たります。

お見合いは一回勝負ですから、

「あの時ああすればよかった。こうすればよかった」

「自分は、コミュニケーションが下手だなぁ」

などと、考えることが多くなります。

そして、当然のことながら、私にアドバイスを求めてきます。

このときに、私は、いままでの経験を踏まえて

「ああ、それはこうした方がいい。ああした方がいい」

と、アドバイスします。

ところが、カウンセラーのアドバイスだから言うことを聞くだろう

と思ったらそうではありません。

皆さん、私の言うことを　「そうですね」と受け入れてくださいます。

しかし、こんな風に返されてしまうことも結構あるのです。

「そりゃあ、自分のコミュニケーション能力不足は認めるけれど、

　相手の態度も問題があった」

などと。

どうやら、人は強制されると、必ず何か言いたくなるものらしい

ですね（笑）。

こういう時には、私は会員さんの話をよく聞いて、

「あなたはどう思いますか？」

「あなたは、どうしたいの？」

と質問していきます。

そうすると、「もっと表情を柔らかくして、相手に入り込む

スキを作った方がいいかな」などと、的を得た答えが

返ってきたりするのです。

「それじゃあ、次のお見合いのテーマは、『柔らかな表情を意識する』だね」

と私が言うと、会員さんから　「わかりました♪」　というお返事。

このように　「自発的な言葉」　を引き出すと、

後はご本人が勝手に簡単にその通りに実行していきます。

そして、行動することにより、結果が出て、ご本人の自信に

つながるというわけです。

もちろん、アドバイスをしないというわけではありません。

ただ、何から何までああしろ、こうしろとアドバイスを

するのではなく、会員さんの　「自発性」　を引き出す質問力

が、私に要求されるのです。

そんなわけで、何の職業でもそうですが、

勉強、勉強と自分のお尻を叩いているのですが・・・（笑）。