もうかれこれ10年以上前の話ですが、ある女性が旦那さまとお付き合いしている時、
彼から「○○ちゃんは、しっかりしているね」と言われるのがちっとも
嬉しくなかったと言います。
というのは彼女は3人兄弟の長女で、働いているお母さんに代わって
小さい頃から弟、妹の面倒をよく見てきたとのこと。
お母さんに「○○ちゃんが、しっかりしているから助かるわ」と褒められると
もっとしっかりしなくちゃと思ったそうです。
本当はもっとハメをはずしたかったし、お母さんに甘えたかったのに
そういう気持ちをずっと抑圧したまま、少女時代を過ごしてきました。
そのせいで、学校でも「しっかり者の○○ちゃん」と周りから言われ、
社会に出てからも上司や同僚からの評価は「しっかり者の○○さん」。
とにかく、子供時代からずっと「しっかり者の人生」を生きてきたと彼女は言います。
そして婚活するようになり、初めて結婚したいと思える人ができたわけです。
その人には、自分の素直な気持ちを出したいと思いながら、どうしていいか
わからなかったのでした。
それと同時に弱みを見せてはいけない、ネガティブに思われるのではないか、
苦しい、辛いは我慢しておこう、隠しておこうと思ったりして・・・。
しかし、こんなふうに本当の気持ちを覆い隠していたら、大事な人に何も伝わらないのです。
だから、思いきって、言ってみるのです。
「私は、今まで言わなかったけれど、小さいころから、しっかりしなければ
いけないと思い、甘えたかったのに甘えられなかった。弱みをみせられなかった。
辛かった・・・」と。
これこそが、相手の心に沁みてくるのです。 「そうだったんだ」と。
素直な心のキャッチボールができて、それが信頼につながるのです。
彼女の場合、彼から嬉しい言葉が!
それは、「僕は、○○ちゃんに甘えてもらうの大歓迎だよ」「僕でよければ
いくらでも甘えてよ」と。
それから、間もなく二人は結婚したのでした。
やはり素直な心を表現することで、素敵は人生の扉が開くのです。
そのためには、あなたの素直な気持ちにあなた自身が気づいてあげて
それを言葉で表現すること。
これが大事な人の心に響くのです。